🦷 よく噛むことと歯並びの関係

「前歯でかじる」ことから始まる、お口の成長
「よく噛んで食べましょう」と、子どもの頃から言われたことはありませんか?
食べ物を噛むことは、単に食べ物を細かくするだけではありません。あご・舌・頬・唇など、お口の周りのさまざまな器官を使う大切な運動です。特に成長期のお子さんにとって、毎日の食事は「食べる力」を育てる大切な経験になります。
🍎 まずは「前歯でかぶりつく」
お子さんが大きめの食べ物を前歯で「ガブッ」とかじる姿を見たことはありませんか?
実は、この「かぶりつく」という動作も、お口の発達にとって大切です。
前歯でかじることで、お子さんは自然に、
• どのくらい口を開ければいいか
• どのくらいの量を取り込めばいいか
• どのくらいの力でかじればいいか
を、自分で経験しながら学んでいきます。
また、前歯でかじり取った食べ物を、舌や頬を使って口の中に取り込み、奥歯へ運んで噛むという一連の動きにもつながります。
この一連の動作は、口周りの筋肉の発達と骨への刺激になり、正しい成長に繋がります。
つまり、前歯でかぶりつく↓舌・頬を使って口の中で食べ物を動かす↓奥歯でしっかり噛む↓飲み込むという「食べるためのお口の使い方」を身につけていくのです。
🥕 食材の「切り方」でも噛む経験が変わります
同じ食材でも、切り方によって噛む回数は変わります。

みじん切り:約240回千切り:約297回スティック:約489回と、形が大きくなるにつれて咀嚼回数が増えています。
このように、食材を最初から細かくするのではなく、発達に合わせて「かじる・噛む」経験ができる大きさや形にすることも大切です。
🍴 「硬いもの」よりも「しっかり使うこと」
ここで大切なのは、「歯並びのために硬いものを食べさせればいい」ということではありません。
お子さんの年齢や発達に合わせて、安全に食べられる食材を選び、「前歯でかじる」「舌で動かす」「奥歯で噛む」という経験を少しずつ増やしていくことが大切です。
例えば、
• 食材を必要以上に細かくしすぎない
• 発達に合わせて、前歯でかじり取れる形を取り入れる
• 柔らかくしすぎず、適度な歯ごたえを残す
• 急いで飲み込まず、ゆっくり噛む時間をつくる
• なるべく食事中に、水分を摂りすぎない、流し込まない
など、毎日の食事の中でも工夫できます。
🌱 「食べる力」を育てることがお口の成長につながります
歯並びは、歯やあごの大きさ、遺伝的な要因、舌や唇の使い方、口腔習癖など、さまざまな要因が関係して決まります。
そのため、「よく噛めば必ず歯並びがきれいになる」というわけではありません。
でも、食事を通してお口をしっかり使うことは、成長期の「食べる機能」を育てる大切な経験です。
「食べやすいように」と、いつも小さく切ってあげるのではなく、安全に食べられる範囲で、前歯でかぶりつく経験も大切にしてみましょう。
毎日の「かじる・噛む」という経験が、お子さんの「食べる力」を育てていきます。 🦷🌱
「うちの子はちゃんと噛めているかな?」「前歯でかじるのが苦手みたい」「食べ方や歯並びが気になる」そんなときは、ぜひ歯科医院にご相談ください。
